究極UPandDOWN
百代の夢現
自作ゴースト二次創作扱いもの。
今回のムサはパソ型だよ!
どんどん寒くなってきたので、寒さに耐えきれずにストーブを出したら、このまま死んでもいいと思えるほど幸せな気持ちになりました。
《注意事項》
・甘さ<<<ほのぼの
・8、9割ムサ
今回も『ユメミニ』を使っています。
使い方としては、右のサイドメニューにある『ユメミニ』で、ユーザ名の欄に名前を入力し、「設定」ボタンをクリック。
で、二次創作SSの記事タイトルか「二次創作SSはこちらから」をクリックしていただければ、SS内の名前が変換されているはずです。
上手く変換できていない方は、ご一報下さい!
因みに、初期設定は「ユーザ」になっています。
寒い寒い冬が来た。
とは言っても、まだ12月前なんだけれど。
朝晩がめっきり冷え込み、そろそろコートを出すべきだろうかと思案しながら、仕事場ーーーみずばさん宅に上がる。
みずばさんはまだ起きてきていないようで、ひんやりとした居間には、ムサ君がちょこんと鎮座していた。
「おはよー、ユーザちゃん。寒そーだね」
赤鼻のトナカイさんになってるよ、と笑われる。
思わず鼻に手を当てたが、指先も見事に冷えてしまっていた。
「あのね、階段下の物置に石油ストーブが入ってるから、それ使ったら少しは温まると思うよ」
いいことを聞いた。
早速、物置に失礼して、ストーブを引っ張り出してきた。
タンク内にはまだ灯油が入っているようだったので、そのまま点火してみた。
じわり、と火がともり、少しだけ焦げ臭い匂いが漂う。
火加減を調整し、いい具合に部屋が温まってきたので、私は台所へ。
みずばさんが起きてくるまでに、食事の支度をしておこう。
昨日買ったお野菜が、まだ半分残っていたはず…。
あらかた食事を作り終え、後はみずばさんが起きてくるのを待つのみになった。
彼が起きてきたら、並べることにしよう。
私は、水仕事で冷えた指先を擦り合わせつつ、ストーブのある居間へ向かった。
彼を待つ間、ストーブで温まりながら、ムサ君とおしゃべりでもしていようと思ったのだ。
しかし、ストーブの前には、既に先客がいた。
「見て見てー、ユーザちゃん。妖怪、掻巻き男ー」
ストーブの前には、暖かそうな掻巻きに身をくるんだみずばさんが、すぃよすぃよと気持ちよさそうに眠っていた。
いつの間に…?
「妖怪、掻巻き男は、寒くなると現れます。温かい場所を求め、無意識の内に家の中を移動するのです」
ムサ君が、掻巻き男について説明してくれた。
無意識…ということは、夢遊病みたいな感じなんだろうか?
本人は眠っているのに、ふらふらと移動しちゃう…?
実際のところどうなのか聞いてみたいが、当の本人は夢の中だ。
わざわざ起こすのも忍びないほど、穏やかに眠っている。
…このまま、寝かせておいてあげよう。
料理は、温めればいいことだし。
「ユーザちゃんの手料理を、出来立てで食べないなんて罰当たりな!」
騒ぎだしたムサ君を撫でると、すぐに大人しくなった。
ありがとう、ムサ君。
でもいいの。私、こうやって待ってる時間も、好きだから。
そう言って笑うと、ムサ君も幸せそうに笑い返してくれた。
ユーザの心がみずばに傾いてしまっているため、“どうしても手に入らないのなら、もう、いっそのこと”と、ユーザを焼死させ、自らも同じく燃えて心中を図るムサに、“なんでっ…なんで、こんなこと…っ”と慟哭するみずばとかそんなのが走馬燈のように一瞬で頭を駆け巡ったけど、話として書き起こすにはあまりにも殺伐としてて自分にダメージが酷かったので、日常風景のほのぼのとしたひとコマをお送りしました。